2017/8/22~24 京都・山登りと寺社巡り

8/22(火)

息子が合宿に行ってる間に夫婦旅。夏の初めは鎌倉と横浜中華街ツアーを考えてたんですけど、猛暑のあまり、炎天下を歩くのどうなん?と怖気づいて、行ったことのない比叡山に変更。山なら少し涼しいと期待して。

新幹線に乗る前に、名駅ホームで名物きしめんの朝ごはん。ここで食べるのは実は初めて(いつも混んでるからな)

11時前に京都駅着、そこからJR湖西線で比叡山坂本駅まで。レトロな緑の電車がかわいらしい。駅を降り立っただけでもう暑さに目がくらんだけど、ケーブルの駅まで歩くことにした。夫が坂本の街も見てみたいというので。バスなら数分、歩くと20分強、上り坂が割ときつめ。

  

両脇に草木が生い茂る線路をぐんぐん上っていきます。かなりの傾斜で、下りはジェットコースター?トンネルも狭くてなんかスリルあり。

 

こんなに上ったんだなぁ、はるか下に琵琶湖が霞んで見えます。

杉木立を抜け、東塔エリアに到着。割とにぎわっているここを見る前に、西塔へ。比叡山内を行き来するシャトルバスなら数分だけど、あえて山道を歩いてみました。

  

道中はこんな感じ。大木が連なるおかげで直射日光は割と防げるのですが、階段の段差が大きくて、ひょいひょいじゃなく、よいしょよいしょです。へばり気味ではあったものの、人けのない森を歩くのは気持ちのいいことでした。セミか鳥の声しか聞こえない。しんどさも「行」のまねごとと思えば。

 

↑浄土院、最澄の御廟所。さすがに静寂極まっております。ここに仕える僧は12年間籠るんだそうで、なんとも覚悟のいることですね。

↑にない堂。「修業中につきお静かに」と書かれてる。音は聞こえず、中ではどんなことが行われているのか、気になりますな。

 

↑釈迦堂。この時期、釈迦堂の内陣が特別に公開されてたのです。相応和尚1100年御遠忌記念で初公開だとか。比叡山にまつわるお話を聞いてから、作法に沿って内陣に入場。時空の感覚がなくなるような、不思議な体験でした。

出てから、近くにいらした僧と少しお話をしましたら、北海道からお手伝いに来られてる方で「私も内陣は初めてなんです」って、感動が伝わってきました。そんなレアな機会に来られてよかったなぁ。

帰りはシャトルバスにしたかった、したかったのだけど、30分に一本しかないのを待つよりは…と、またまた歩いて東塔へ。膝がガクガク、ひー。

 

戒壇院、阿弥陀堂、そして大講堂で鐘を突き、3時半も回っておりました。

 

延暦寺会館で比叡山そばとやらを。お昼には遅すぎる時間帯、貸し切りでした。

最後に根本中堂を参拝。改築工事中でシートに覆われてはいたけれど、建物の中に入るとそれはそれは荘厳でした。「不滅の法灯」が見守ってきた時の長さを思うと、ぼーっとします。

帰りはケーブルじゃなく、バスで京都市内へ。小一時間のって三条京阪で下車、地下鉄で二条、歩いてホテルへ。

アーバンホテル京都二条プレミアム

小さいツインを予約してたんですが、広めのツインにアップグレードしてもらえました。それでもそう広くはないけど、まだ新しいのかな、きれい。

  

お部屋にはシャワーブースだけで、大浴場があります。筋の時間帯にいったら女湯は激こみで、ゆったりするなら夜中か朝がいいのかな。

問題はトイレです。部屋全体がモダンなデザインなのはいいんだけど、部屋と水回りの仕切りがガラスドアなんですよ。

↑トイレ側から撮った写真。下半分は目隠しありでも、上は透明。鏡をとおして部屋の中が見えるってことは、逆もじゃないの?!落ち着かなーい。

気を取り直して晩御飯、もう足がしんどすぎて近場で済まそうとJRの駅方面へ。どうしよう~とあてもなく歩いてるうちに、ほわっと灯る灯りに引き寄せられたカフェパランcafe phalan。玄米五穀ご飯と豆のシチュー、キッシュ他のハタケ定食をいただきました。

 

駅からホテルまでの間にライフってスーパーがあったんですけど、すごい繁盛してるのが気になって入店。そうそう、関西の「どん兵衛」は名古屋と違うと聞いたのを思い出し、お土産に購入。家に帰って味比べしたらやはり、名古屋で売ってるのは醤油がきいてて色も味も濃い、京都のは出汁香る薄い色。へぇー。

8/23(水)

二日目は9時すぎに出発、鞍馬へ(また山かよ)。地下鉄→京阪→叡山電車。

 

たまたまのタイミングでパノラマカー。山に近づくとこんな風景でした。

鞍馬駅につくと、天狗さんが。

ここからずっと上り坂です。

仁王門まででも汗だくだく…。

鞍馬寺金堂まで、ケーブルを使わずに九十九折をいきました。

道中にも見どころあり。

 

まず↑「魔王の滝」

  

↑由岐神社の大杉。樹齢何百年の大木です。大自然の前では、人間の一生なんてあっという間ですな。ここには「天狗みくじ」天狗のキーホルダーの中におみくじが入ってるのがありました。これ、夫のお気に入り。この後ずっとつけてて、歩くたびに鈴の音を響かせてました。

ようやく到着、金堂。この高さまで登ってきたのかー、頑張ったー。

 

パワースポットと言われる場所、立つといい/立ったらダメ、両方聞いたことあるけど、どっちなんだろう。

 

このあと、霊宝殿に入りました。建物の中でも3階まで階段上り下り、足が「もう勘弁してー」と言ってましたが、珍しい毘沙門天像を堪能できる素敵空間でしたよ。

さてここから奥の院へ向かいます。その先、貴船に抜けるルート。

木の根道、足元悪いうえ、湿気で滑りがちでもあって、力が入ります。

  

途中、義経ゆかりの場所がいくつか。そうとう息が切れてて、ゆっくり楽しむ余裕はとてもなかったんですけど。下は幼き義経(遮那王)が背比べをした石。

ようやくたどり着いた奥の院は写真がないんですよね。なぜか二人とも撮ってなくて。護王魔王尊が金星から舞い降りた聖なる地、撮らなくてよかったのかもしれんけど。

奥の院では、うずくまってる女性がいました。貴船側から登ってきて力尽きたみたい。このあと貴船に降りて行ってわかりました。傾斜がすごいの!手すりなしでは進めない。これを上ってくるのはそりゃあきつかったでしょうな。

  

暑さと筋肉痛で意識もうろうと言いますか、どうやって足を進めてたのかわからない。だんだん貴船川の音が聞こえてきて、あともう少しもう少しって、心で唱えながら。

 

貴船側は川床料理のお店が立ち並び、人も車もたくさん。汗でよれよれになった姿でいるの恥ずかしかった。

もう一歩も歩きたくない気分ではあったけれども、力を振り絞って貴船神社参拝。奥宮から。

  

そして本宮へ。参拝するのも大行列。今回の旅でいちばん賑わってる観光地でした。

 

水に浸すと文字が浮かんでくるおみくじを。

ご神木の「桂」、いっぱい集まってるのか?

 

お腹すいたし、とにかく一回座りたいけれども、オンシーズンに予約なしで入れるほど甘くはないですね、川床料理。半分あきらめながらバス停方面へ下っていくと、なんと一軒入れるお店がありました。「川に直接面してない真ん中の席でもよければ」という条件。もうなんでもえーわ。

  

河鹿というお店でミニミニ懐石というものを。 鮎の塩焼き、冷やしそうめん、アマゴと野菜の天ぷら、軽くご飯(スプーン一杯くらい)。これが¥3,600(+税)なのは、ほぼ場所代であろうな。ほんと涼しいのね、川の上って。外の通りはあんなに暑かったのに、汗でぬれた服が冷たくなっていく…寒いくらいでした。ともかく念願の川床、行けてよかった~

 

バスで貴船口の駅まで、狭い道で対向車とすれ違うのドキドキ。運転手さんのテクに見とれる。そして叡山電車で出町柳へ

終点「出町柳」についたのが3時過ぎ。このままホテルに戻るのは早すぎる、で、歩きましたよ、性懲りもなく。糺の森、下鴨神社へ。

手前の河合神社で、鏡絵馬を奉納。すっぴんの絵馬に自分の道具でお化粧して美人祈願できるんですね。他の人の絵馬を見たら、下絵に関係なく髪を足したり目を大きくしたりで、もはやアートの域なのも納められてました。自由に描けるクリエイティビティ、あこがれるな。私は下絵に縛られまくって、こんなん。

 

何よりも本人の頭がぼっさぼさであった、山で汗かいて。それから下鴨神社へ

 

出町柳へは戻らず、地下鉄の鞍馬口駅から帰ることにしました。べらんべらんになった足を引きずって住宅街を徒歩20分、ドMかよ。

駅の手前で昭和レトロな喫茶店に。地元の奥様方が集って、お店のマスターとおしゃべりが弾んでて。聞くともなしに聞いてると、店で出してる冷凍フライを家用に注文してたり、もらいものの大量ゴーヤとバナナでメニューにないミックスジュースを作っていたり。なんでもありやな。

ホテルに戻ってお風呂。5時台はさすがに貸し切りでありました。逆に男湯はまぁまぁ人がいたみたいで、行動パターンが違うんですね。

夕飯は、近くの森林食堂なるカレー店へ。店の入り口から熱帯風です。

  

カレーは売切れ続出で選ぶ余地なく、ほうれん草チキンカレーを。まぁまぁ辛め。店内とかなんとなくサブカル臭漂う感じで女子率高し。

帰りはちょっと遠回りして街並み見学。京都のこの辺は、昭和の個人商店もまだ現役。飲食店もね、チェーン店はあまり見当たらず、地元のこじんまりした店がけっこうあって面白い。この夜はさすがに爆睡。

8/24(木)

最終日。京都の予想最高気温は37度だとか。足も限界だし、日照りの外をたくさん歩く気もしないけど、新幹線は4時でとってるからまだ帰れないし。どうしたものか。

まずは歩いて15分の二条城へ。夫は人生初だそうです。私は小学校の修学旅行でたしか来たはず。何の覚えもないけれど。

 

山、寺、神社ときて、俗世間の権力の象徴:お城は、かなり雰囲気が違いますね。あれやこれやで威光を見せつける仕掛け。いろんな部屋について、夫がバカ殿に例えて教えてくれました。「ここは桑マンがいるとこ」「ここは優香姫と遊ぶ場所」「変なおじさんが出る廊下」など、わかりやすい。

 

天守閣跡にも上ってみましたよ。庭も広い。あまりの暑さとまぶしさで長居はできなかったですけどね、早々に退散。

もう外を歩くのは無理と判断、京都国立博物館に行くことにしました。地下鉄→京阪で七条へ。京都はどの駅もエスカレーターが充実してて助かります(足が悲鳴上げてて階段は地獄)

博物館の敷地に入ってすぐのカフェでランチ。オムライスとベーコンライスというもの(ずいぶんと味が濃かったです)。

新旧の建物、どっちもいいですね。展示は新しいほうでされています。

 

埴輪や銅鐸や古代のものから、たくさんの品がありました。個人的には密教曼荼羅の12星座(星占いの)に興味を惹かれました。あと螺鈿細工や着物が美しかったです。

しんどさばっかり書いてますが、終わってしまえばあっという間の3日間だったなぁ。日焼けと筋肉痛をお土産に。

こちら桃の餡のお菓子、いい香りでした。